社交ダンスの種類は10種類!特徴を動画付きで解説

社交ダンスの種類

「社交ダンスっていろんな種目があるみたいだけど、一体何種類あるの?」

と疑問をお持ちのあなたのために、創業40年の社交ダンス専門店「MATSUYA」の店長が社交ダンスの種類を解説します。

「こんな踊りを踊ってみたい!」

「この種目を踊りたい!」

など、将来のイメージを膨らませてみてくださいね。

目次

社交ダンスの現在の種類は合計10種類!

社交ダンスの種類

社交ダンスの種類には、スタンダードラテンアメリカンがあります。

スタンダードはモダンとも呼ばれ、ラテンアメリカンはラテンと略されることが多いです。

競技会ではスタンダードとラテン5種目ずつ踊られることになります。

スタンダード 

  • ワルツ
  • タンゴ
  • スローフォックストロット
  • クイックステップ
  • ヴェニーズワルツ

ラテン

  • ルンバ
  • チャチャチャ
  • サンバ
  • パソドブレ
  • ジャイブ

スタンダードは常に男女でホールド(上半身で作る2人の枠)を組んで踊るのが特徴で、ヒールから大きくステップを踏みます。

一方のラテンはつないだ手からコネクションを感じ合って踊るのが特徴。

スタンダードに比べて動きも速く、ほとんどトウ(つま先)からステップを踏みます。

社交ダンスのスタンダードの種類

社交ダンススタンダードの種類

スタンダード種目である、ワルツ・タンゴ・スローフォックストロット・クイックステップ・ベニーズワルツについて、詳しく解説していきます。

ワルツ

社交ダンスといえば、ワルツを思い浮かべる方も多いでしょう。

社交ダンスの代表的な種目で、3拍子のゆったりとした音楽に合わせて男女がホールドを組み踊ります。

大きなスイング(揺れ)ライズ・アンド・フォール(上下運動)を組み込みながら、優雅に回転しながら踊る点が特徴です。

社交ダンス初心者はワルツから始めることが多いですが、『ホイスク』『スピンターン』など、意外と初心者には難しいステップも含まれています。

▼ワルツのベーシック

とはいえやはりリズムがゆっくりですので、スタンダードの基本であるホールドを身に付けるには最適です。

上級者になると女性をより美しく魅せる『スローアウェイ』や、連続スピンなども取り入れられるようになり、より難易度が上がっていきます。

▼トップ選手のワルツ

タンゴ

タンゴは、アルゼンチンのブエノスアイレスから生まれたダンスです。

スタッカートの効いた曲調で、男女の情熱やスピード感を表現します。

社交ダンスの単語は、ホールドの組み方やリズムなどがアルゼンチンタンゴとは異なり、移動量の多さやネックアクション(首振り)が大きな特徴です。

▼タンゴのベーシック

他のスタンダード種目に比べて上下の動作がないため、年配の方や初心者でも踊りやすくなっています。

カウントはスローカウントとクイックカウントがあり、緩急の魅せ方が重要です。

世界レベルの選手になると、クイックカウントが多めのルーティンでスピード感を表現し、見る人を引き付けるルーティンとなっています。

▼トップ選手のタンゴ

スローフォックストロット

スローフォックストロットは、リズムが遅めの4拍子の音楽に合わせて踊る種目です。

名前が長いため、多くの場合は『スロー』と省略して呼ばれます。

まるでふわふわと飛んでいるかのように常に動き続けるので、膝や足首を使った柔軟な動きが必要です。

▼スローのベーシック

女性の場合はヒールに体重を乗せて方向転換する『ヒールターン』が登場するなど、難しさを感じる方も少なくありません。

スロー特有のステップは、英語で羽根という意味のフェザーという言葉が名づけられた『フェザーステップ』

トップレベルの選手のスローを見ると、なぜ技に羽根という名前が付けられているのかがより分かります。

▼トップ選手のスロー

クイックステップ

クイックステップとはその名の通り、素早いステップが特徴のスピード感のある種目です。

跳んだり走ったり激しい動きが特徴で、スタンダードの中でも1番明るく、見る人も楽しくなる種目といえます。

▼クイックのベーシック

動きが速い一方で緩急も必要なので、それぞれの体幹とカップルのコンビネーションが重要になります。

スピードだけ重視すると体幹がぶれてしまい、「走っているだけ」のように見えるので、いかに軽やかに見せられるかが重要です。

トップレベルの選手のように、どれだけ激しい動きでも軽快に見える姿が理想といえます。

▼トップ選手のクイック

ヴェニーズワルツ

ヴェニーズワルツは、先述したワルツと同様に3拍子ですが、ワルツよりもリズムが速いスタンダード種目です。

よく映画の舞踏会の場面などでダンスが踊られていますが、そこで登場するのがヴェニーズワルツです。

▼ヴェニーズワルツのベーシック

ステップの種類が少なく、くるくる回り続けて目が回りやすいため、あまり人気がないと言われています。

しかし近年では、ステップや表現を増やしたヴェニーズワルツが開発され、進化したヴェニーズワルツが徐々に踊られるようになってきています。

▼トップ選手のヴェニーズワルツ

社交ダンスのラテンの種類

社交ダンスラテンの種類

ラテン種目である、ルンバ・チャチャチャ・サンバ・パソドブレ・ジャイブについて、詳しく解説していきます。

ルンバ

ルンバはラテンの中でもゆっくりとしたテンポで、『静』のダンスとも言われています。

男女の愛の葛藤を表現しており、情緒的な表現も求められるダンスです。

リズムは4拍子。ゆっくりしているので初心者が最初に踊る種目になりやすいですが、ゆっくりであるが故にごまかしも効かず、難しいダンスだといえます。

▼ルンバのベーシック

ベーシックは後述するチャチャチャの足型の原型にもなっているので、まずはルンバを完璧に覚えるのがおすすめです。

より上級者になると、すれ違ったり見つめ合ったりと、さまざまな表現が求められるようになります。

▼トップ選手のルンバ

チャチャチャ

チャチャチャはアップテンポな4拍子が特徴のダンスで、ラテンの中でも人気が高い種目です。

基本的なウォーキング姿勢はルンバウォークと変わりませんが、4拍子の41の間にandカウントがあり、そこで足をクロスさせる『ロック』というステップが入ります。

スピードが速いので、いかにカウントのメリハリを付けられるかが重要です。

▼チャチャチャのベーシック

足型の動き自体はルンバとあまり変わりませんが、ロックや横移動の『シャッセ』があることと、リズムが速いことから、機敏な体重移動が求められます。

世界レベルの選手たちの動きは素人には真似できるものではありませんが、アクロバティックな動きを見られるのはチャチャチャならではの魅力です。

▼トップ選手のチャチャチャ

サンバ

サンバは、ブラジルのサンバを競技用にアレンジしたダンスです。

ブラジルのカーニバルほどセクシーな動きはありませんが、『バウンスアクション』という弾むような動きが特徴で、他の種目よりヒップの動きは大きくなっています。

▼サンバのベーシック

楽しい曲調なので盛り上がりやすく、ラテン種目ではチャチャチャと同じぐらい人気があります。

初心者の方はまずバウンスアクションに慣れることが大切です。

▼トップ選手のサンバ

パソドブレ

パソドブレは、スペインの闘牛とフラメンコをイメージしたダンスです。

一般的に、闘牛士を表現しているのは男性、牛やケープを表現しているのは女性だといわれています。

他のラテンダンスでは多くの場合女性が目立つように構成されている一方、パソドブレは闘牛士としての男性の力強さが目立つダンスです。

▼パソドブレのベーシック

スペインの闘牛というイメージ通り、命を懸けた勇ましさや、かっこよさが表現されています。

ラテン種目の中では唯一ヒールから踏み出す種目で、初心者にも踊りやすい種目です。

世界レベルの選手のダンスになると、さまざまな動きで闘牛士を表現しており、より力強さが増します。

▼トップ選手のパソドブレ

ジャイブ

ジャイブはアップテンポな音楽に合わせて、まるで飛び跳ねているかのようにリズム良くステップを踏むダンスです。

曲調がスピーディーで運動量が多いため、パーティーで踊られることはあまりありません。

▼ジャイブのベーシック

競技会でも、上級戦の最終予選以上のみで実施されるような難易度の高い種目です。

踊れると非常にかっこいいですが、初心者のうちはなかなか難しい種目といえます。

▼トップ選手のジャイブ

ほとんど踊られなくなった社交ダンスの種類もある

踊られなくなった社交ダンスの種類

現在の社交ダンス界では主に上記の10種目が競技として踊られていますが、実は昔に比べて今はほとんど踊られなくなった種目もあります。

それが、

  • ジルバ
  • ブルース
  • マンボ
  • スクウェアルンバ

4種目です。

ジルバはジャイブのもとになったダンスで、ジャイブと同様リズミカルながらも、ゆっくりとしたステップが特徴です。

ブルースは4拍子に合わせて踊るチークダンスと似た種目で、ジルバとブルースはパーティーなどでは踊られることもあります。

マンボは胸や肩を揺らす動きが特徴のダンスで、今はほとんど見られなくなりました。

スクウェアルンバも今ではほぼ見られることはありません。

社交ダンス初心者はワルツとルンバからが基本

社交ダンス初心者の種類

スタンダードとラテンそれぞれの種目で一番初心者向けなのは、テンポがゆっくりで基礎的な動きが詰め込まれているワルツとルンバです。

ダンス教室に通った場合なども、まずはワルツとルンバから始める場合が多いでしょう。

初心者の方はまず『足型』と呼ばれるステップを覚えなければならないので、プロ選手のような激しいステップや複雑なアーム(腕)の動きを付けることはありません

まずは足型や社交ダンスならではのフロアの使い方をしっかり覚えて、ダンスを楽しむ基礎固めをしてみてくださいね。

自分に合った社交ダンスの種類を見つけましょう

社交ダンスの種類

社交ダンスはスタンダードとラテンに分かれており、それぞれには以下10種類のダンス種目があります。

  • ワルツ
  • タンゴ
  • スローフォックストロット
  • クイックステップ
  • ヴェニーズワルツ
  • ルンバ
  • チャチャチャ
  • サンバ
  • パソドブレ
  • ジャイブ

このほかジルバ・ブルース・マンボ・スクウェアルンバといった種目もありますが、これらは現在ほとんど踊られなくなっています。

初心者の方はまずワルツとルンバの練習から始まる場合がほとんどですので、足型などの基礎を身に付けたら、好きな種目を練習してみてくださいね。

社交ダンスの始め方は以下の記事でも解説しています。

>>社交ダンスとは?ダンスの種類や始め方を解説